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【だしばなし⑫】世界のだしとフランス料理

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【世界のだしとフランス料理】
初めて本格的に作ったフランスの代表的なだしは
「フュメ・ド・ポワソン」
ひと言でいえば、魚のだしです。

かつお節や煮干しなど魚のだしは身近なものだったので、課題として作る機会があったのは料理のレパートリーが増えるきっかけにもなりました。

当初、「フュメ・ド・ポワソン」という名のイメージから結びつく料理を作れるのかどうかと心配をしましたが、いざ作ってみればその味は格別でシンプルな野菜スープを何度もつくり堪能したことを覚えています。
フランスは農業や酪農・漁業など盛んな国で、各地域ごとに異なる多種多様の食材を活かした食文化と近隣の国の食文化の影響も受けながら独自のだし文化を築き今日に至っています。

では、フランス料理のだしをご紹介しましょう。
まず大きく分けて2種類のだしがあります

①ブイヨン
主にスープのベースとなるだしで、野菜と組み合わせて丸鶏・牛肉・魚などの素材をそのまま煮込みます

②フォン
ソースやスープを量的に多く作る場合に用いるだし。
肉や魚介類などの素材をミルポワ(香味野菜)と一緒に煮だしてうまみを引き出します。

フォンには更に色の特徴から白いフォンと茶色いフォンと呼ばれるものがあります。

白いフォンの代名詞とも言える「フォン・ド・ヴォライユ」は、ひね鶏・鶏ガラ・香味野菜など生のまま水から煮出す淡い色のフォンでポタージュのベースや野菜料理に使われます。

白身魚のあらと香味野菜を短時間で煮出すだし「フュメ・ド・ポワソン」も白いフォンのひとつです。あらを軽く炒めてから煮出すとソースのベースに向き、生から煮出すとさっぱりした味の澄んだだしがとれます。

仔牛の肉・骨・香味野菜を焼いたり炒めたりして茶色く色づけてとる「フォン・ド・ヴォ」は茶色いフォンの種類で、肉料理は茶色いソースのだしに使われます。

最近ではフォンもスープに使われる傾向にあるようですが、スープもコンソメのベースとなる澄んだものとピューレ状のスープやビスクのようなトロミのついたスープに大きく分けられ、ソースと共に料理のバリエーション豊かな土台としてかかすことのできないものでしょう。

因みに、大量に作った「フュメ・ド・ポワソン」は、ソースとしてムニエルなどにも使ったのですが、白身魚のあらを生から煮だして作ったのでコクがありつつもさっぱした味わいでした。また、リゾットやパエリア、クラムチャウダー、あんかけにまで使えたことが最大の魅力でした。

機会があれば「フォン・ド・ヴォ」にもトライしてみたいと思います。

今回は最終回
未来のからだをつくる食事づくりに
少しでもお役にたてたら嬉しいな❤






by mikura-bito | 2017-11-22 00:00 | 食べごと